このような方はいつでもお気軽にご相談ください
- 健康診断や他の疾患で血液検査をしたら、血糖値、HbA1cの数値を指摘された
- かかりつけ医で治療を受けているが、だんだん血糖値が上がってくるので、一度専門的な医院で診てもらいたい
- 糖尿病の薬の服用をはじめたら、体重の増加や低血糖の症状があらわれるようになった
- 血糖値はコントロールできていても、合併症が進んでいないか心配
- インスリン治療を勧められているが、なんとか内服薬で踏みとどまりたい
- インスリン治療、GLP-1作動薬の注射を受けてみたい
- 管理栄養士による栄養指導を受けたい
など
糖尿病治療にお悩みのある方へ
糖尿病は1型と2型の大きく2つに分けることができますが、ほとんどの方は2型糖尿病です。しかし、2型糖尿病といっても、一括りにはできません。
多くの場合、食生活や運動不足など、生活習慣の乱れからくるのですが、患者様それぞれで、中には食事はバランス良く、普段から運動もしっかりとしているのにも関わらず血糖値が高くなってしまう患者様もいらっしゃいます。また肝臓や甲状腺に異常があり、血糖値が不安定になりやすい方、食後の血糖値が極端に高くなりやすい方、高血糖状態から低血糖状態を繰り返す方など実に様々なタイプがあります。
当院では、様々なタイプの患者様それぞれの状態を見極め、患者様に合ったオーダーメイドの糖尿病治療を行っております。血糖値について気になっている方は、いつでもお気軽にご相談ください。
糖尿病とは
炭水化物は小腸まで運ばれるとブドウ糖(グルコース)に変換されて体内にとりこまれます。ブドウ糖は細胞が活動するためのエネルギーとして利用され、余った分はグリコーゲンに変換され肝臓や筋肉の中に貯蔵されます。このとき、細胞がブドウ糖を利用するのを助けたり、グリコーゲンとして肝臓や筋肉などに蓄積するのを助けたりするのが、インスリンという物質です。つまり、インスリンはブドウ糖が適切に利用され、貯蔵されるようコントロールする働きをしているわけです。
ところが、インスリンが膵臓で正常に産生されない場合や、インスリンは産生されていても、うまく働くことができないといったケースでは、ブドウ糖の利用と蓄積のコントロールが利かなくなり、血中にブドウ糖が溢れることになってしまいます。
この状態が連続しているのが糖尿病ですが、初期にはほとんど自覚症状がありませんので、放置されるケースが多く見受けられます。
ところが自覚症状がなくても、血糖値が高ければ血管に負担がかかり、やがては様々な部分で血流が破綻し、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害という三大合併症をはじめとして、様々な合併症をおこすとともに、脳血管障害や心筋梗塞など、生命にかかわる重篤な疾患をひきおこすことにもなりかねません。
健康診断などの血液検査で血糖値の異常を指摘された場合は、すみやかに専門医に相談して治療を開始することが大切です。
糖尿病のタイプ
インスリンを産生する膵臓の中にある膵臓という部分の細胞が壊れてしまい、インスリンが産生できなくなってしまっておこるものを1型糖尿病、インスリンがうまく働かなくなっておこるものを2型糖尿病と分類しています。日本ではそのうち95%が2型糖尿病で、40歳以上の方の3人に1人は糖尿病またはその予備軍という報告があります。
1型糖尿病
1型糖尿病の原因はほとんどが、膵臓にあるインスリンを分泌するβ細胞が自己免疫に関連して破壊されてしまい、インスリンが産生できなくなるためにおこります。発症すると急激にインスリン不足となり、高血糖状態から糖尿病を発症します。多くは15歳以下の若い世代で発症しますが、中には成人になって発症することもあり、必ずしも小児科の疾患というわけではありません。また2型糖尿病と比べると少ないとはいえ、全国に20万人以上の罹患者がいて、毎年1万4千人程度新しく罹患している状態のため、決して稀な疾患とも言えません。
治療方法はインスリンの自己注射が必須で、完治のためには膵臓の移植などの外科的療法が必要です。
2型糖尿病
原因ははっきりとはわかりませんが、遺伝的要因をもつ人が糖質の過剰摂取、肥満や運動不足、ストレスといった生活習慣の乱れを生じることによって発症すると考えられています。
40歳以上の比較的高齢の方に多いことが特徴で、生活習慣病に分類される糖尿病はこの2型のことです。
治療は糖質制限やカロリー制限などの食事療法と、適切な有酸素運動といった生活習慣の改善を第一とします。初期のうちであれば、それだけで十分コントロールすることが可能です。しかし生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合、血糖値を下げる薬などを処方してコントロールすることになります。2型の糖尿病も重症度やタイプによってインスリン自己注射が必要になることもあります。
多くの合併症の危険性もあるため、検査などで血糖値を指摘された場合、すみやかに専門医を受診するようにしてください。
2型糖尿病の発症リスクが高いケース
- 血縁の家族や近い親類に糖尿病になった人がいる
- 脳梗塞、心筋梗塞などになった血縁者がいる
- 肥満度の高い血縁者がいる
- 本人の肥満度が高い
- 運動をしない、移動は自動車やバイクが中心でほとんど歩かない
- 早食い、食べ過ぎの傾向がある
- 外食が多い
- 習慣的に飲酒が過多
など
早期の受診が必要な症状
糖尿病は、初期のうちにほとんど自覚症状がありませんが、やや進行すると以下のような症状があらわれることがあります。
- すぐにのどが渇く
- やたらと水分を摂るようになってきた
- 排尿回数や尿量が増えてきた
- 睡眠中にトイレに起きるようになった
- 食べて2~3時間で空腹となるのに体重が減ってきた
- 倦怠感が続く
- 足先などがしびれる、感覚がない
- 足がむくむことが多い
- 目がかすんできた
- 視野が狭くなってきた
- 視力が急に落ちてきた
- やたらにまぶしく感じる
- 全身がだるい、疲れやすい
- 歩き続けるのがつらく休み休み歩くようになってきた
など
その他のタイプ
1型、2型の糖尿病以外に、遺伝子の異常によることが明確な糖尿病、ステロイド薬などの副作用によるインスリンの分泌障害や機能低下などがあり、また女性の場合は妊娠中に糖代謝異常がおこることもあります。
妊娠糖尿病
妊娠中は、胎盤にインスリンの産生を低下させたり、働きを抑えたりするような傾向があり、糖代謝異常をおこしやすいため、糖尿病を発症しやすい状態となります。妊娠中に糖尿病を発症したり新たに糖尿病であることが発見されたりした場合、妊娠糖尿病と分類されます。
母親が高血糖になると、胎児も高血糖になるなど様々な弊害がおこります。
母親のリスク
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- 羊水量に異常をおこす
- 妊娠高血圧症候群の発症
- 出産時の肩甲難産(胎児の肩が恥骨に陥入してしまう難産)
- 糖尿病網膜症や糖尿病腎症
など
赤ちゃんのリスク
- 巨大児
- 形態の異常
- 心臓肥大
- 多血症
- 低血糖
- 電解質異常
- 流産や胎児死亡
など
まずは食事療法で血糖値のコントロールを目指しますが、それでは効果が不十分な場合、インスリン治療となります。産科との連携が非常に重要な分野であり、基本的には出産を予定している病院での管理が望ましいと考えられます。出産後は糖尿病発症のリスクが7倍になると言われておりますので1年に1回の糖尿病内科の受診が推奨されております当院では、妊娠糖尿病の方に対する栄養指導やインスリン注射の指導なども行っていますので遠慮なくご相談ください。産後一度も受診されていない方はお気軽に当院へ受診ください。