Youtube
TOPへ

ブログ

糖尿病内科医解説!「寛解」へ導く⁉血糖値下げテクニック

その他糖尿病関連  / 糖尿病と運動  / 糖尿病と食事  / 院長の独り言

 

年間5000~10000件もの外来を行っている、現役糖尿病内科医の薗田です。

みなさんは「寛解」という言葉をご存じでしょうか?

寛解とは、症状が落ち着いて安定した状態のことです。

 

糖尿病は治らないと言われていますが、「寛解」の状態に持っていくことは可能です。

糖尿病では薬をやめて、HbA1c6.5%以下をキープできている状態を指します。

 

そこで今回は

○糖尿病が寛解しやすい人の特徴5つ

○寛解したけれど、解除になってしまう人の特徴3つ

○医師が教える「血糖値を下げるためのテクニック」

をご紹介いたします。

 

食事や運動を頑張るように言われたけれど、具体的に何をしたらいいかわからない方にも参考になる内容になっておりますので、是非最後までご覧ください!

 

 

糖尿病が寛解しやすい人の特徴

 

特徴① 男性であること

 

ひとつめの特徴が「男性であること」ということで、女性の方は少しショックを受けたかもしれませんね。

現場を見ていると、男性の方が健康診断の結果を機に、目の色が変わったように頑張る方が多い印象です。

周りにも毎日コーラを飲んでいたけど、ある日突然水とお茶しか飲まなくなった方、いないでしょうか?

 

また、奥さんが健康管理を徹底してくれるパターンが多いことも理由に挙げられます。

実は日本人の糖尿病患者さんは、男性の方が多いため、遺伝子的に糖尿病になりやすいというのも一理ありますね。

 

 

特徴② 40歳未満であること

 

糖尿病の最大のリスク因子は、「加齢」と言われています。

全身の細胞が老化していくと、糖の代謝がうまくいかなくなります。

若いころは、細胞も老化しきっていないことが多いため、糖尿病を寛解に持っていきやすくなります。

現場で見ていても、やはり若い人の方が寛解しやすい印象があります!

 

HbA1cの数値が10%以上の方も毎月10人・20人と診ることがありますが、治療していくと大体皆さん数値が良くなっていきます。

もし、これを見ていて受診をためらっている方がいましたら少しでも早く受診することを強くオススメします。

 

 

特徴③ 糖尿病になってから1年未満

健康診断などで指摘をされて、すぐに病院へ受診する方は、薬をやめられる人が多い印象です。

 

人は生涯に分泌できるインスリン※の量がある程度決まっていると言われており、日本人は遺伝によりここが弱いと言われています。

※インスリン=血糖値を下げる唯一のホルモン

 

血糖値が高い状態を放置してしまうと、生涯使えるインスリンをどんどん分泌させてしまうため、膵臓にも負担がかかっていきます。

早い段階で適切に生活習慣を改善することで、インスリンの分泌を節約することができ、寛解に持っていきやすくなります。

健康診断で指摘を受けて間もなくの方は、早めにクリニックなどに受診しましょう!

 

 

 

特徴④ 診断時のHbA1cが7%未満である

これは、当然と言えば当然ですが、診断を受けた時にHbA1c10%の人と7%の人ではやはり7%の人の方が改善しやすいです。

 

さきほど記述したとおり、HbA1c10%と高い方でも、適切に治療を進めることでしっかり下げていくことは可能です。

早めに発見できるよう、健康診断などは怠らずに受けるように心がけましょう。

 

 

特徴⑤ 診断時に肥満がある

5つ目の特徴は「肥満があること」です。

 

血糖値が上がってしまう原因として、

①インスリンが出ない

②インスリンの効きが悪い

この2つが挙げられます。

 

肥満がある方は②のインスリンが効きにくいタイプが多いため、痩せることで少量のインスリンでもしっかりと血糖値を下げることができます。

肥満がある人は、適正体重を目指して減量をしていきましょう!

 

 

悲劇!寛解状態が解除になる人の特徴3つ

 

職場の環境が一気に変化した

例えば、営業部署から事務部署に変わってしまうと日々の活動量がかなり減ってしまいます。

これにより体重がじわじわ増えてしまったり、逆に営業部署になることで付き合いでの飲み会が増え、血液検査が悪化してしまう場合もあります。

付き合いだと難しいことも多いかと思いますが、その場合はお薬に頼りながら上手に血糖値をコントロールしていくことも大切です。

 

加齢

糖尿病最大のリスク因子である加齢。年齢を重ねるほど維持が難しくなっていきます。

突然検査数値が一気に悪くなる、などでなければ、仕方がないと捉えて薬を頼る考え方もありだと思います。

 

100点を目指して頑張りすぎている

よく患者さんに、「60~70点ぐらいの血糖コントロールを目指していきましょう」という話をしています。

100点を目指して毎日頑張り続けるというのは、ストレスもたまってしまいますし、継続させることが大変です。

ほどほどに肩の力を抜いて、少しずつできることを積み重ねていきましょう!

 

 

血糖値を下げるためのテクニック

 

飲み物のコントロール

肥満のある場合は減量が大切であることが分かったかと思います。

実際に診ていた患者さんで、ある一つの事を徹底してもらった結果、HbA1c10%から6%になった方がおりました。

この方は30代後半の男性で、BMI30と肥満もありました。この方に行ってもらったある一つの事とは、

○食事の30分前に水を500ml飲む

ということでした。

 

朝・昼・夕の食前に500mlの水を飲むことで参加者の体重が平均で4.3㎏も痩せたという論文もあります。

 

引用:Obesity

 

そして、この方は半年で10㎏の減量に成功しました。

水を飲むだけなら、すぐに取り組めそうですね!

 

水が苦手な場合、ブラックコーヒーやお茶でも効果があると思いますので取り組みやすいもので試してみましょう!

飲むだけで血糖値が改善する!?オススメの飲み物はこちらで紹介しています!

是非併せてご覧ください

↓↓↓

 

 

 

HbA1c6→5%台に下げるテクニック

 

大前提としてHbA1c6%から5%台に下げるのは、大変なことです。

学校のテストで50点から70点に持っていくより、90点から100点に持っていく方がたいへんですよね…!

さらに数値を良くしていきたい方は、3つのことを意識してみてください!

 

①食物繊維を意識して増やす

食物繊維の摂取目標は成人男性で21g以上、女性で18g以上とされています。

しかし、実際の日本人の摂取量の平均は15gほど。

意識的に食物繊維を摂るように心がけないと、足りていない場合が多いです。

 

②食事制限を徹底的にやること

身体に良いものであっても、過剰に摂ってしまうとカロリーオーバーに繋がります。

1.カロリー、2.PFCバランス、3.食べ物の質

この順番は必ず守るようにしていきましょう!

 

③食後の運動

人が間違いなく血糖値が上がるタイミングは食事をするときですよね。

そして、このタイミングに血糖値を下げることがとても重要です。

食後に15分程度歩くだけでも効果があると言われています。継続することは難しいですができる限り心がけていきましょう!

 

 

まとめ

糖尿病を寛解にもっていきやすい人の特徴、いくつ当てはまりましたか??

血糖値を下げるテクニックも併せながら、60~70点の血糖値コントロールを目指していきましょう!

 

みなさんの予防・治療に少しでも寄り添えれば幸いです。

 

本日の内容はYouTubeやInstagramにも載せているので見てみてくださいね!

 

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

医師 血糖おじさん ダイエット 糖尿病 専門医(@kettou_ojisan)がシェアした投稿

 

 

↓当院の受診予約はこちらから↓

ここから予約する