極端な糖質制限は血糖値の乱れに繋がる⁉︎〜糖質をとるのが怖い方へ〜
年間10000件もの外来を行っている、現役糖尿病内科医の薗田です。
突然ですが皆さん、freestyleリブレはご存じでしょうか?
24時間いつでも血糖値を確認できる装置で、当院でも糖尿病をはじめ食後の高血糖が気になる方などへ、普段の血糖値を知ってもらうために装着をおすすめしています。→糖尿病を未然に防げる?リブレ2の効果
このfreestyleリブレを着けていると、「先生、ごはんを食べると血糖値が上がるんです。怖くて白米が食べられません!」と言った声をよく耳にします。
もちろん糖質をとったら血糖値は上がります。しかし、糖質を摂らなければ血糖値が良くなるかといったらそうではありません。ここが血糖値コントロールの難しいところですよね。以前のブログでも糖質は適度に摂った方がHbA1cが改善したといったお話をしています。→【HbA1cを着実に下げる方法】極端な糖質制限は糖尿病を悪化させる⁉︎
それでも、糖質を摂るのが怖いといった方は多い印象・・・。極端な糖質制限がやめれられない方にどのように伝えたらいいのか頭を悩ませる日々です。
そこで、今回は非常に面白い論文を見つけたので、そちらに沿ってお話したいと思います。
食後高血糖や血糖値スパイク、食後の眠気や倦怠感に悩まされている方は是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。
極端な糖質制限は血糖値の乱れに繋がる
東北大学による論文で、「1日の極端な糖質制限がその後の血糖値に影響を及ぼす」といった内容の報告がありました。
対象者・・・HbA1c値が正常(6.5%未満)、普通体型の健康な男女10名。
被験者は、1日目、2日目は、通常の炭水化物(炭水化物63-66%)を摂取し、3日目は低炭水化物・高脂肪食(炭水化物5%)を摂取しました。4日目は、通常の炭水化物(炭水化物63-66%)を摂取し、4日間の血糖値の変動を測定しました。
こちらが1日目から4日目までの血糖値の変動をグラフで表した結果です。
低炭水化物食にした後の4日目の血糖値は乱高下しているのがパッと見でもわかりますね。
特に、朝食後と夕食後で血糖値の変動が大きくなっていることが分かったそうです。
さらによく見てみると、4日目のグラフは食後に血糖値が大きく上がったあと、反応的に血糖値が下がる見事な血糖値スパイクを起こしています。この血糖値スパイクが食後の眠気や倦怠感、甘いものが欲しくなると言った症状が見られやすくなります。
結論として、低炭水化物・高脂肪食は、たとえ短期間であっても、血糖値の上昇を誘発する可能性があり、少なくとも翌日一日中続くことが分かりました。
血糖値の乱れが起こる2つの理由
ではどうして、糖質制限をした後は血糖値の乱高下が起こりやすいのでしょうか。
今回の論文では評価できなかった部分ではありますが、他の研究結果から予想される理由を2つご紹介します。
理由①:インスリンの分泌能力が低下している
1つ目の理由は、血糖値を下げるインスリンの分泌能力が低下していることが挙げられます。
インスリンは膵臓から分泌されますが、身体に一定期間糖質が入ってこないと膵臓が怠けてしまい、急に糖質が入ってきた時に上手くインスリンが分泌できずに高血糖状態になってしまいます。その後、急いで下げようとインスリンが大量に分泌され、血糖値が急激に低下する「血糖値スパイク」が起こりやすくなります。
理由②:インスリン抵抗性が亢進している
2つ目は、インスリン抵抗性が考えられます。
インスリン抵抗性とは、血糖値を下げるインスリンは十分な量作られているが、効果を発揮できない状態を示します。
インスリン抵抗性は、高脂肪食で起こりやすいと言われています。極端な糖質制限をしている場合、主菜いわゆるおかずの量が増える傾向にあり脂質を摂り過ぎている傾向があると予想されます。
まとめ
いかがでしたか?極端な糖質制限が、翌日の血糖値を乱すことが分かりました。
糖質制限は、一見健康に良さそうな印象ですが、血糖値を乱れを起こしやすいため、体調が悪くなったり、食欲を乱してリバウンドに繋がったりデメリットも多いです。
しかし、糖質をとると血糖値上がるし・・・どうしたらいいの?と悩まれている方も多いと思います。
そこで今回、私の3冊目の書籍となります、
を是非皆さんに読んでいただきたいです。
こちらは、当院の栄養士チームと考案した献立が載っており、真似するだけで血糖値コントロールが叶う1冊となっています。
血糖値に囚われすぎて何を食べたらいいか分からない、自暴自棄になって暴飲暴食してしまうなどの方におすすめです。糖尿病の方もそうでない方も参考になると思いますので、是非お手にとっていただけると嬉しいです。
3月27日(木)発売です!
Amazonで予約も開始していますので、是非チェックしてみてくださいね!
冒頭でも登場したfreestyleリブレは当院で自費7,700円で購入可能です。受付などでお気軽にお声掛けください!
Amazonでも購入可能です!ここだけの話ですが、こちらが最安値で購入できましたので、興味のある方は購入してご自身の血糖値を観察してみてくださいね♪
↓当院の受診予約はこちらから↓
↓お電話でのご予約希望の方はこちら↓
※院長:薗田の枠は埋まりつつありますのでお早めにご予約ください。