Youtube
TOPへ

ブログ

【医師が解説!】糖尿病治療薬について

年間10000件もの外来を行っている、現役糖尿病内科医の薗田です。

2型糖尿病の血糖値を下げる薬に飲み薬は主に9種類あります。

それぞれ作用が違いますので、患者さんの状態によってお薬を選んでいきます。

今日は、2型糖尿病の経口治療薬について詳しく説明していきたいと思います!

 

 

 

 

α-グルコシダーゼ阻害薬

HbA1cを下げる効果は弱めです。

主に食後の血糖値の急上昇を抑える作用があります。

糖の吸収を遅らせる、医療版カロリミット的存在です。

フリースタイルリブレで見ると、血糖値スパイクを狙って改善する効果があります。

唯一、境界型の耐糖能異常に対して保険適応のある治療薬です。

α-グルコシダーゼ阻害薬の良いところ

①食後高血糖の改善 ②低血糖のリスクが少ない ③反応性低血糖や耐糖能異常に適応がある

薬を飲むタイミング

食後の高血糖を抑えるお薬なので「食前」に飲みます。

主な副作用

おなら、腹部膨満感、下痢、腹痛など。低血糖のリスクは単剤ではほぼありません。

 

 

SGLT2阻害薬

HbA1cを下げる効果は比較的強めです。

SGLT2阻害薬は、尿に糖を捨て、血糖を下げるお薬です。

心臓病や腎臓病を防ぎ、日本人で約2kg痩せさせる効果があるといわれてます。

SGLT2阻害薬の良いところ

①体重減少効果がある ②ついでに血圧、尿酸低下の効果がある ③1型糖尿病にも使える

主な副作用

①尿路、性器感染症のリスクが上がる ②脱水症状 ③低血糖 ④糖尿病ケトアシドーシスのリスク

主なSGLT2阻害薬

・カナグル錠 ・ルセフィ錠 ・デベルザ錠 ・スーグラ錠 ・フォシーガ錠 ・ジャディアンス錠

 

 

 

チアゾリジン薬

現在は体重増加の副作用が強くあまり使われません。

糖を摂取すると、膵臓からインスリンが分泌され、脂肪細胞や筋肉、肝臓へ糖を運んでくれます。

チアゾリジンは、インスリンの働きを良くしてくれるお薬で、肝臓や脂肪細胞での糖の代謝が促進されます。

簡潔に言うと、インスリン抵抗性を改善してくれるお薬です。

チアゾリジンの良いところ

・インスリン抵抗性の改善

・心筋梗塞や脳血管疾患の予防になる

主な副作用

①体重増加 ②浮腫 ③心不全

 

 

メトホルミン

糖尿病専門医の間で「第一選択薬」としてよく知られています。

メトホルミンは肝臓から出される糖を抑え、インスリンの効きを良くすることで血糖値を下げてくれます。

メトホルミンの良いところ

①インスリン抵抗性改善 ②一番安い ③エビデンスが多い

主な副作用

・吐き気、下痢、食欲不振 ・乳糖アシドーシス ・ビタミンB12欠乏症

 

 

ツイミーグ

ツイミーグは、ミトコンドリアを活性化し、インスリンを分泌しやすく、さらに効きやすくする働きがあります。

ツイミーグの良いところ

・低血糖のリスクが低い

・食後高血糖が改善される

主な副作用

・吐き気、下痢、便秘

 

 

 

DPP-4阻害薬

HbA1cを下げる効果は平均的です。

血糖値が上昇する時に、インスリンを出しやすくするお薬です。

また、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの働きを抑制する作用もあります。

日本で一番使われている糖尿病治療薬です!

DPP-4阻害薬の良いところ

・低血糖のリスクが低い

・食後の高血糖を改善する

主な副作用

・吐き気、下痢、便秘

GLP-1受容体作動薬

HbA1c、体重を下げる効果は最強です。

インスリンを出しやすくするお薬です。

また、食べたものを胃から小腸に移動するのを遅らせる作用もあるので食後の血糖値を緩やかにしてくれます。

脳の満腹中枢にも働きかけるため食欲を抑制する効果もあると言われています。

GLP-1阻害薬の良いところ

・低血糖のリスクが低い

・体重減少が期待できる

・腎機能の改善が期待できる

主な副作用

・吐き気、下痢、腹痛

・急性膵炎

 

スルホニル尿素(SU)薬

HbA1cを下げる効果は最強レベルですが低血糖に注意が必要で、糖尿病治療薬としては最終手段です。

スルホニル尿素(SU)薬は、膵臓を刺激してインスリンの分泌を促し、血糖値を下げるお薬です。

※低血糖リスクが非常に高く、個人的には最終手段で使います。

スルホニル尿素(SU)薬の良いところ

・1960年代から使用されているため、効果と安全性が長い間評価されている。

主な副作用

・低血糖 ・体重増加

 

速攻型インスリン分泌促進薬(グリ二ド薬)

HbA1cを下げる効果は比較的強めです。食後の急激な血糖値の上昇を抑えるお薬です。

SU薬と同じく、膵臓を刺激してインスリン分泌を促進するお薬で、グリニド薬は特に速効性があります。

グリニド薬の良いところ

・速効性がある

・食事の有無に合わせて薬を調整できるため、ライフスタイルに合わせやすい

・低血糖のリスクがSU薬より低い

主な副作用

・低血糖 ・体重増加 ・肝機能障害

 

★関連Instagram★

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

医師 血糖おじさん ダイエット 糖尿病 専門医(@kettou_ojisan)がシェアした投稿

 

まとめ

以上、糖尿病経口治療薬9種類の紹介でした!

当院では、患者様のライフスタイルや悩み、症状に合わせて薬を選択していきます。

糖尿病の治療は、食事と運動が基本になりますが、お薬を服用して正常な血糖コントロールを目指すことも非常に重要です。

また、継続しやすく患者様によりそった栄養指導も行っています。

血糖コントロールでお悩みの方は、お気軽に下記のリンクよりご予約お待ちしております。

★2型糖尿病経口治療薬一覧★

 

↓糖尿病・当院についての詳細ページはこちら↓

そのだ内科 糖尿病・甲状腺クリニック 渋谷駅道玄坂院 詳細

↓当院の受診予約はこちらから↓

ここから予約する

↓お電話でのご予約希望の方はこちら↓

電話で予約する